メロンの歴史

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メロンのはじまり

メロンの原産地は、紀元前2000年頃には古代エジプトやギリシャでは栽培されたといわれています。
当時は食用として食べるだけでなく、薬用としても利用されていたそうです。
メロンという名前は、ギリシャ語の ”melopepon”(りんごのようなうり)が語源と言われています。

ヨーロッパに伝わったメロンは品種改良が重ねられて網目のある「西洋系メロン」、中国に伝わったものは品種改良されてマクワウリなどの「東洋系メロン」となりました。
しかし、メロンは暖かい地方でしか栽培できなかったたため、北ヨーロッパ地域で栽培されるようになったのは、14~16世紀以降といわれています。

日本へは中国から伝わってきました。縄文時代初期の遺跡からマクワウリやシロウリの種子が発掘されています。
古い時代に渡来し、雑草化したものを雑草メロンと呼び、西日本を中心に今でも自生していますがこの雑草メロンは苦味が強く、食用には適さないようです。

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日本においてのメロンの歴史

今のような甘みが強く網目がある西洋系のメロンは、明治時代に日本へ入ってきました。
イチゴの福羽と言う品種を育成した福羽逸人博士によってフランスやイギリスから種子が輸入され、品種改良を行い育種・育苗されました。
大正時代には温室栽培が取り入れられ、本格的に栽培がはじまり市場に出回るようになりましたが、高価なもので一部の上流階層の人しか買うことはできませんでした。 今のようにメロンが普及したのは、戦後になってからです。
昭和37年にヨーロッパ種のメロンとマクワウリの一代雑種であるプリンスメロンが登場すると、味にあたりはずれのないメロンとして一般家庭にも普及していきました。
その後も品種改良によって新しい品種が生み出され、栽培方法も工夫され、現在では日本のメロンは名実ともに世界一の品質を誇るまでに成長しました。

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茨城県鉾田市が日本一になるまで

鉾田市でメロン栽培が始まったのは、昭和30年代終盤。 昭和38年にプリンスメロンの種が開発されると、数人の農家が試作し、すぐに多くの農家が後に続き、この甘い果実に希望を託しました。
竹で作ったアーチをシートで覆った「トンネル」が、広大な麦畑の中にどんどん増えていきプリンスメロンは市場で爆発的な人気を集めました。

昭和40年代中ごろからハウス栽培が導入され始め、1カ月あまり早く収穫できるようになりました。
これと従来のトンネル栽培を組み合わせて出荷時期を延ばし、産地としての競争力を高めました。
昭和51年になるとアンデスメロンが試作され、東京の市場で大好評を得ます。これは果実の表面に網目模様がある「ネット系」メロンで、高級感が消費者に受け、栽培面積は一気に拡大。 旧旭村では昭和56年、ついにメロン産出額全国トップの座に就き、それ以降、旧旭村と旧鉾田町で1位・2位を独占する状況が続いています。
メロンができるまで

  • ハウス内でメロンを育てる土作りがスタートすると同時にメロンの種蒔きをおこないます。芽出し箱にまいた種が芽吹くと育苗ポットに丁寧に一本一本植え替えます。
  • 育苗ポットで元気に育ったメロンの苗をハウス内に定植します。
    定植して根が貼ると、メロンのつるが伸びてきます。余分なわき芽もたくさん出てきます。栄養がそちらにまわらないように余分なわき芽は摘みます。
  • 花が咲くころになるとハウス内にミツバチを放します。
    ミツバチ交配のスタートです。
  • 余分なつるを摘み取ります。
  • いよいよ大切に育てたメロンの収穫です。
    一つ一つ丁寧に摘み取ります。
  • しっかりとメロンを育ててくれたハウス内を来年の為にきれいに片付けします。
  • 翌年分の準備に取り掛かります。土作りからスタート。
    当農園は深作農法で土にはとことんこだわります。
    来シーズンに向けて土作りの準備を始めます。
メロンの品種

  • アンデスメロン
  • マスクメロンに似た甘さと香りを持っているのが特徴。お求めやすい値段も相まって非常に人気の高いメロンです。
    アールスとコサック、ハネデューなどの雑種で、果皮の色が緑色から黄緑色で、こまかい網目があります。マスクメロンに似た香りと甘みがあります。
    果肉は締まっていて値段も安価であることから、非常に人気がある品種です。「安心ですメロン」が短くなってアンデスという名前がついたそうです。

  • アールスメロン
  • 一般にマスクメロンと呼ばれる高級メロンの代表格。強い芳香を持ち、ジューシーで非常に甘い品種です。
    網目模様の美しさも特徴的。8月中旬~11月中旬に市場に出ます。

  • オトメメロン
  • 果形は球形でやや横張りしています。ネットが蜜で見栄えが良いメロンです。果肉の色は緑色。
    とてもジューシーで糖度は強いので甘みは強いが、すっきりとした甘さで癖はが少ないメロン。
    茨城県で2000年に誕生したメロン。4月~6月に市場に出ます。

  • プリンスメロン
  • 日本で古くから作られていた「まくわうり」とヨーロッパの「カンタループ」という西洋メロンを交配してた品種。
    1959年に発表され手頃な価格ということで一世を風靡したメロンです。メロンを身近な果物にした品種です。甘みが強くジューシー。
    果肉の色は中心はオレンジ色で皮の近くは緑色をしています。4月~6月に市場に出ます。

  • アムスメロン
  • やや楕円の球形で小ぶり。濃緑色の果皮に溝状の縦縞が入っています。ネットはあらめです。 マスクメロンに似た香りと甘さがあります。
    果肉の色は緑色で糖度が高いので甘みが強く果汁が多い。また、メロンの中では日持ちします。
    オランダのアムステルダムから来たのでアムスという名前になったそうです。4月~7月に市場に出ます。

  • タカミメロン
  • アムスによく似ているメロン。果皮の色は深緑色で果肉の色は緑。香りが強く糖度も非常に高いメロンでマスクメロンに似た香りと甘さがあります。
    日持ちがする品種です。網目がちょっと貧弱なため見栄えが若干悪いのが欠点となります。タカミは漢字で書くと「貴味」と書きます。 5月~8月に市場に出ます。

  • クインシーメロン
  • 豊円形の計上で果皮の色は灰緑色。アンデスによく似た外見。果肉の色はオレンジ色で果汁は多いがちょっと固めでコクがあります。
    メロンにありがちな味の癖があまり強くないので、メロンが苦手な人も食べやすい品種です。
    女王を表す「 Queen( クイーン ) 」と、健康を表す「 Healthy( ヘルシー ) 」との造語からクインシーという名前がつけられたといわれています。5月~8月に市場に出ます。

  • 夕張キング
  • 北海道産メロンの代表格で、一般的には夕張メロンと呼ばれています。夕張市とその周辺で栽培されています。
    細かい網目があるメロンで果肉はきれいなオレンジ色でやわらかく果汁も多くジューシー。強い香りと濃厚な甘さがあります。
    果肉のオレンジ色はニンジンに含まれている事で知れているカロチンの色です。6月~8月ごろに市場に出ます

  • ホームランメロン
  • 白果肉のハネデューと青果肉のハネデューとの掛け合わせで出来た細長い形をしたメロン。果皮は乳白色で果肉は白。香りはあまり強くありません。
    さっぱりとして上品な甘さと柔らかい果肉が特徴のメロンです。
    名前の由来は現ソフトバンクホークスの王会長が巨人軍の選手時代にホームランの日本新記録を出した年に品種改良して作られたことからホームラン王にちなんでホームランメロンと名付けられました。4月~8月に市場に出ます。

  • キンショウメロン
  • 日本で古くから作られていた「まくわうり」によく似たメロンで「まくわうり」とスペインメロンの掛け合わせでできたメロン。
    果皮は黄色で果肉は白。糖度はプリンスメロンよりは低いがさっぱりとした甘さ。果肉は少し硬めですがとても食べやすい味で人気があります。4月~7月に市場に出ます。